Linuxの20年について [技術動向]
20 years of Linux: Then and Now
http://www.networkworld.com/community/blog/20-years-linux-then-and-now
カーネル開発者
- 1992年は100人
- 2010年は1000人
正直現在はもっといるのかと思っていた。たった1000人なんだ。
カーネルコード量
- 1995年は250000行
- 2010年は14000000行
カーネルの行数が増える理由は何なんだろう?
Linuxを使っているスパコン
- 1998年は1台
- 2011年は413台
ディストリビューションの割合
- 20年前?はFedora / Red Hatが45%でダントツの1位。Ubuntuはたった6%
- 現在はUbuntuが34%で1位、Fedora / Red Hatが28%の2位
Ubuntuは5年ぐらいで急速にメジャーになったイメージがある。
Linuxの使われ方
- 20年前?はHome Useが33%、Work Useが26%
- 現在は、全てにおいて(WorkとかHomeとかSchoolとか)が48%、Workが38%、Homeが14%
スーパーコンピュータがクイズチャンピオンを撃破 [技術動向]
Supercomputer beats TV quiz champions
アメリカの有名なクイズ番組ジョパディで、スパコンがクイズチャンピオンを破った。
IBMによって作られたそのスパコンの名前はワトソン。
撃破されたチャンピオンは74連勝の記録を持っていた。
ワトソンはほんの一瞬の間に問題を理解し、莫大な情報の中から回答を見つけ出す。
そして回答権を得るためのブザーを鳴らす。
その速度も自信があるときはすばやく、そうではないときは多少控えめに鳴らすのである。
ワトソンは文脈によって意味が変わるような単語やセンテンスも判別できる。
(例えば、「こうもり」を意味するbatと、野球のbatの判別)
IBMはワトソンを技術革新における大きな一歩だと位置づけている。
パスワードを解析するのに要する時間 [技術動向]
Time It Takes a Hacker's Computer to Randomly Guess Your Password
パスワードの文字数や使っている文字の種類によって、
ハッカーがパスワードを解析するまでにどれくらい時間がかかるかについて。
文字列の長さ | 小文字数のみ | 大文字数も利用 | 記号と数字も利用 |
---|---|---|---|
6文字 | 10分 | 10時間 | 18日 |
7文字 | 4時間 | 23日 | 4年 |
8文字 | 4日 | 3年 | 463年 |
9文字 | 4ヶ月 | 178年 | 44530年 |
7文字で小文字だけの場合でも4時間もかかるのに逆にびっくり。
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人間の記憶容量は295エクサバイト [技術動向]
Ultimate hoarding: Study finds mankind could store 295 exabytes of data
南カリフォルニア大学の研究者が、人間の記憶容量は295エクサバイトであることを導き出した。
通信技術がデータ量の爆発を加速させている。
2007年の例では、人間は65エクサバイトのデータを携帯電話のような
モバイル通信機器で共有している。
また、1.9ゼタバイトがテレビのようなブロードキャスト技術によって交換されている。
しかし、人間の記憶容量は自然界のスケールに比べれば
微々たる物であると研究者は言っている。
例えば、全ての星に名前をつけて記憶しようとすると、
宇宙に存在する星のうち、1/1000しか人間は覚えることが出来ない。
記事の要約は以上。
人間の記憶容量の大きさもすごいが、
この大きさを超える容量を自分のPCが持つのも
そんなに遠い将来ではないのかもしれない。
昔は250メガバイトあれば十分大きかったHDDが
いまや1テラバイトとかいっているし。
タグ:記憶容量
中国がクラウドコンピューティングシティを建設中 [技術動向]
China building a city for cloud computing
中国が街規模のクラウドコンピューティング用の複合オフィスを建設中である。
建設に携わっているIBMによると、この施設の規模は、
現在6万㎡だが、将来的には50万㎡(東京ドーム11個分)の大きさになる予定である。
この施設の特徴的な点として、住居スペースも備えることである。
データセンタとともに、センターの建設者もここの配備してしまおうということである。
調査会社の調べによると、2010年で中国のIT規模はまだアメリカの1/5である。
しかし成長速度は目を見張るものがあり、2010年は前年の25%も増加している。
中国にはデータセンターのデザインに関する規制はたくさんあるが、
これらの規制はエネルギー効率には注意を払えていない。
建設中のデータセンターは世界一の大きさになる予定である。
現在はDegital Realty Trustがシカゴにもつ、10万㎡のものが世界一である。
記事の内容は以上。
データセンタは冷却効率も重要なはずなので、気温も気になるが
これはどこに建設中のものなんだろうか。
ジェスチャ認識をする手術システム [技術動向]
Future Surgeons May Use Robotic Nurse, 'Gesture Recognition'
手術中に、ナースロボットを操作したり、ディスプレイに画像を表示させるために
ジェスチャ認識を利用する研究が進行中である。
ジェスチャを利用することで、ディスプレイに画像を表示させるためのPCを
触る必要がなくなるため、2次感染などを予防することが出来る。
映画「マイノリティ・レポート」を見た方なら、トムクルーズがやっていた
あの操作イメージである。
このようなインテリジェンスな手術システムの分野においては
音声認識が主流であるためジェスチャ認識はさほど研究が進んでいない。
この研究が他の研究と違うところは、
手術の流れを理解し、次に何の機器が必要かを予測するところにも
力を注いでいる点である。
なお、この研究ではジェスチャ認識にMicrosoftのKinectを利用している。
この研究者は、下記のような項目がシステムにおける必須条件だと
考えている。
- シンプルなジェスチャ
- ユーザは特別な装置を身につける必要がない
- 低コスト
- 認識できたかどうかの明確なフィードバック
- 高い認識精度
- 医師がした無意識のジェスチャをご認識しない
- あらゆる手術室環境(照明の具合など)にすばはやく適応できる
記事の内容は以上。
ロボットはヒューマンエラーがないため、
場合によっては人間よりも信頼性が高いけど、
やっぱり自分の命に関わる手術となると不安。
そのロボットがジェスチャ認識で動くとなるとさらに不安。
こう思う人が大多数だと思うが、いつかそうじゃなくなる日が
来るのだろうか。
しかし、Kinectを使っているとは興味深い。
ソーシャルネットワークの次のターゲットはTV [技術動向]
Social networking’s next frontier: the Boob Tube
Boob TubeとはTVのスラング。
Facebook PlaceやFoursquareを使って、今いるレストランを友達に教えるように
今見ているTV番組を友達に自動で、つまりTV番組タイトルを手動入力する必要なく
通知するための技術が開発された。
開発したのはIntoNowという会社。
トルネとtwitterの組み合わせですでに出来ている、という話もあるが
この技術はもっと正攻法なやり方。
iPhoneアプリのShazamが音から曲名を推測するように、
TV番組の音声から番組名を推測するのである。
この技術を使うことで、ソーシャルネットワーク上で
今見ている番組を友人共有し、議論することが容易になるだろう。
IntoNowはこの技術をiPhone/iPad用にリリースした。
番組名を推測し、友人とシェアする、という基本機能のみであり、
これを使った面白いアプリが開発されることをIntoNowは期待している。
タグ:テレビ ソーシャルネットワーク
子犬カメラがインターネットを圧迫する [技術動向]
Cisco: Puppy cams threaten Internet
インターネットのトラフィック量が増大している。
ビデオストリーミングの急増が原因である。
インターネット利用者は、2013年までに7億人に達すると言われている。
うち、3億人はアジアからで、北アメリカが1億人、ヨーロッパが3億人である。
トラフィック量は、2009年から2014年で約4.5倍に膨れ上がる。
2014年には、63.9エクサバイトが一ヶ月に流れると見込まれている。
原因のひとつに、ビデオトラフィックの急増があげられる。
2010年にビデオストリーミングのトラフィックはP2Pを超えた。
セキュリティカメラなどによって映像配信の敷居が
個人のレベルまで下がってきたことがその原因だろう。
Shiba Inu Puppy Comというサイトのような個人動画配信サイトの閲覧者のほうが、
ESPN(ディズニー系のスポーツ配信サービス)よりも閲覧者が多いといわれることもある。
シスコのレポートによると、その他にも次の予想が挙げられている。
- 2014年までに、ユーザ主導のデータが全体の87%を占めるようになる。
- 64エクサバイトのトラフィックが2014年までに流れることになる。これは、DVDで21兆枚分に値する。
- 2014年までにトラフィックがもっとも多く生成されている地域は北アメリカになる。それにアジア、西ヨーロッパが続く。
- トラフィックが急速に増大しているのはラテンアメリカであり、中東アジアとアフリカ、中国がそれに続く。
タグ:インターネット
ネットワークプリンタがハッカーの標的に [技術動向]
Paper tigers: Network printers now targets of hackers
かつてプリンタといえば紙詰まりがもっとも大きな問題だった。
しかし、最近はプリンタがネットワークにつながるようになり、
ハッカーの標的になることが問題になっている。
プリンタの初期パスワードが変更されていないことが多く、
この特性を利用してハッカーは簡単にプリンターを乗っ取り、
データを吸い出してしまう。
また、プリンタの脆弱性をついてプリンタのストレージ領域を自由に利用する
PrintFSというFile Systemもある。
これはインターネット上に存在するプリンタを乗っ取り、その記憶領域をあたかも自分用の
ストレージとして利用して、例えばマルウェアの保存などを行ってしまうのである。
ネットワークにつながるプリンターを利用している人は、初期パスワードを変えるべきだし
セキュリティパッチも必ず当てるようにしなければならない。
Binary Hacks ―ハッカー秘伝のテクニック100選
- 作者: 高林 哲
- 出版社/メーカー: オライリー・ジャパン
- 発売日: 2006/11/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
サイバー犯罪の対象はWindowsPCからスマートフォンへ [技術動向]
Cisco report notes new cybercrime targets
サイバー犯罪の対象はWindows PCからスマートフォンへシフトしている。
Windows PCのセキュリティが強固になってきたことと、
スマートフォンがアプリケーションを自由にインストール出来る環境を整備してきていることが
背景にある。
スマートフォンのセキュリティソフトは2014年までに16億ドル規模になると予想されている。
2010年はスパムの数が減った初めての年たった。
一方で、サイバー犯罪者は、“Mule”を囲うことに注力している。
Muleとは、マネーロンダリングのために銀行口座を開設する人のことである。
彼らは、「家にいながら楽に稼げる」的な甘いフレーズに誘われて、そのようなことを行う。
アメリカはイギリスでは昨年、多くの人が
“Zeus”というマルウェアを利用して銀行口座からお金を盗んだとして逮捕された。
このZeusはモバイル環境でも動作することが確認されている。